2011年1月24日月曜日

初春歌舞伎


 寒い日々の1月です。観劇は例年のように1月は歌舞伎を2回観ました。1月はお芝居を観ないと仕事のエンジンがかかりません。眼にも脳も心にもお正月をたっぷりと味合わせてからスタートします。
1月はそれほど深刻ではない演目が並びますから気楽に楽しめます。
演舞場での初春歌舞伎は、今まで観たことの無かった「芋洗い勧進帳」を観ておもしろい舞台に笑い、荒唐無稽な「妹背山婦女庭訓」では蘇我入鹿に仕える女官た ちのおもしろさ、劇中で娘お三輪をいじめる、おじさん丸出しの女形たちに可笑しくって笑い「寿曽我対面」ではいかにもお正月らしいおめでたい色彩あふれる 様式美に満足してまた今年も無事に過ごせますようにと思ったのでした。

 団十郎も病が癒えたとはいえ海老蔵の件でさぞ心痛だろうと思いましたが、舞台で演じている姿を見ると特殊な職業故に、またあのような世界だからこそ仕事が頑張らせてくれるのだろうなーと思わずにいられませんでした。

正月5日には海老蔵の空けた舞台を玉三郎が演じていて還暦になったという話を聞いても全く変わりなく感心するばかりでした。
おもえば玉三郎が40歳になった時にきれいな内に沢山舞台姿を観ておこうと、かなり通って舞台を観ましたがその後もどんどん芸が磨かれて貫禄もついてだれの追従も許さない役者として美しさも保ち、まるで人間ではないような気さえするのです。

 こうして私の一月も華やかな舞台を観ることに始まりましたが本当の春が訪れるまでまだ二ヶ月ぐらいあるでしょうか、お正月の舞台の余韻を体内に溜めてまだまだ厳しい寒さですから風邪を引かぬように暮らして行きたいと思います。