2017年3月3日金曜日

春は黄色から


 いよいよ3月に入りました。3月の声を聞くと木の芽の膨らみがどうかと気になります。
 これから次々と花が咲きはじめますが、まず目につくのが黄色い花たちです。ロウバイ、エニシダ、チューリップ、フリージァと菜の花など黄色い花々が真っ先に春を告げるようです。
 山ではダンコウバイがはじめに渋い黄色の花を咲かせます。ダンコウバイの咲いたのを見つけると山にも春がやってきたと思わせます。
 そして次から次へと花が咲きはじめて野にも山にも都会にも花の競演が続きます。


  それから春の花の女王である桜が日本列島全体を覆えば春爛漫となりますが、先触れとなる黄色い花は三月の色だと私には思わせます。続く4月はピンクや桃色の月です。
 黄色という色は着物や帯にそれほど多くは使われません。せいぜいクリーム色ぐらいでしょうか。でも私は大好きで黄色い帯や着物を染めたり帯締めや帯揚げにも黄色を集めます。クリーム色ではなく薄くてもレモンイエローから濁りのない黄色は遠目で見てもよく目立ちます。


 濁りがあったり渋みが加わると芥子色や金茶色になりますが、抜けるような透明感を持つ黄色は言って見れば、蒲公英の花の色、ラッパ水仙の黄色と言えばわかりやすいでしょうか。
 春の青空とも良く合うのです。これからも春の黄色を表す作品を創り続けていこうと思っています。