2015年1月14日水曜日

成人式そして歌会初め


 新年になり半月があっという間に経ちました。12日は成人式で昨秋に工房で誂えて下さった新成人のお嬢様方がお天気に恵まれるようにと願っておりましたが、晴天でほっとしました。ご家族やご本人からのうれしいお声をいただきました。

 また14日の宮中での歌会初めの儀では私の歌の師である春日真紀子先生が今年は召人になられまして、当日のお召し物は私が手がけることとなり、この日のテレビ中継ではどのように映るかしらと心配しつつ見入っておりました。


 最前列に座られていても両陛下に向かい合っていますから正面からのカメラはありませんでしたが、存在感のある着物の地色ははっきりとわかりました。


 画面ではやや派手に見えますが実際の地色はもう少し渋くてこのたびは日本菫からイメージした新色で菫色と私は名付けています。
 裾には遠山に吉野の桜を描き下の方には花びらを散らして春らしい風情としました。
真横からカメラに写されると思っていましたのであえて下前の柄を高くしたのが見えてよかったと思いました。


 成人式と、この歌会初め儀の終わるまでは、100パーセントお正月気分にはなれなかったのですが大事な着物の行事が二つ終わり、心底ほっとしています。

 また、同日工房のスタッフの新年の食事会も終わりましてまた明日から心新たに春の新作の着物創りに励みたいと思っています。

 まだまだ創りたいテーマは次々と浮かびますので、どのように制作につなげていくか、今年も時間との競争でぼんやりしている暇はなさそうです。皆様今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 玄関に生けてあるお正月の水仙はまだまだ気高く香りを放っています。厳しい寒さにも負けない睦月の中で凛としている姿にあやかりたいものです。