2012年11月4日日曜日

「瑠璃の会」はハープとチェロの調べに乗せて


 11月3日は、おだやかな晩秋の都心で文化の日には久しぶりに着物で遊ぶ「瑠璃の会」が菊池寛実記念智美術館にて開催されました。2年ぶりの開催となりました。

今回はハープとチェロによる二重奏を中心に、前後に演奏をはさみフレンチのお食事会を楽しんだ後、美術館で色鍋島の鑑賞を含めて文化の日には相応しい日となりました。
 総勢で42人の着物姿で集まり優雅な秋の半日を過ごしました。
 珍しいチェロとハープによる演奏の企画は、かねてからの希望でしたから実現出来てうれしい思いです。
 今までハープの演奏をこんなに近くで聴く事もなかったので楽器にも興味津々でした。
 奏でられた二重唱の調べには癒されてガラス越しに秋の日差しが移ろう時間もまた穏やかで美しいものでした。

 ホテルオークラの側にある菊池寛実記念智美術館は都心とは思えない静かなたたずまいで現代陶器を紹介する美術館であり、館内にあるフレンチレストランの「ヴォワ・ラクテ」はとても落ち着いたレストランでガラス張りの店内からは緑の美しい庭園が見えて明るく素敵です。
 美術館の館内も、すばらしい展示方法と洗練されたデザインの美術館で私には訪れる度に螺旋階段の手作りのガラスの手すりに心惹かれます。

 折からの展示は近代の色鍋島十三代と十四代の今泉今右衛門の粋を集めての会でした。学芸員さんの説明を受けながら色鍋島の粋を堪能しました。
 全員が着物姿で集う事が会のコンセプトでありましたから、また我々の会も日本の文化を継承して行くものだと自負しており、なかなか企画が難しい事もありますが今後も会の方針をぶれずに行こうと思いを強くしました。ご参加の皆様には本当に感謝しています。

 「瑠璃の会」も昭和が終わろうとしていた頃よりスタートした会でしたから、かれこれ30年近くは続いているのです。
 着物を着る方が減らないように、着物を着て楽しめる大人の社交の場が少なくなりませんようにと願いつつ、また来年も皆様に喜ばれるような会にしようと今からすでに準備に入っています。