2012年1月26日木曜日

新春初歌舞伎を観る



 寒さが厳しい日が続いていますが、例年のようにとにかく新春に歌舞伎を観ないと新年が来た感じがしないので演舞場まで先日出掛けて参りました。
夜の部では、[めぐみの喧嘩を]久しぶりに観て勢いの良い舞台に、江戸言葉の飛び交う賑やかな雰囲気に寒くて縮こまっていた私の気分も吹き飛び元気をもらえました。

 そしてお正月らしい連獅子は吉右衛門の親獅子に鷹之資君の子獅子には感じ入りました。富十郎の長男である鷹之資を引き立てるように踊る吉右衛門の姿には、遺児となった鷹之資を盛り立てていこうという歌舞伎界の強い思いが伝わってきました。きっと立派な役者に成長することでしょう。将来が楽しみでした。
伝統芸能である歌舞伎を守っていく人たちや若い世代がいる限り役者たちの血脈に受け継がれて行くと思うと心強く感じられます。
何回観ても連獅子は華やかでよいものです。すっかりお正月らしい気分にさせてくれます。

 先日の雪がまだ横道の陽のあたらないところに残っています。天気予報によれば、まだまだ寒さが厳しくて2月3月も平均気温が低くてなかなか春にはなりそうもないとのことです。日本海側や北陸、東北も例年にない大雪で一晩に1メートルも積もる等は、東京では考えられないことで、一寸の雪でも滑ったり転んだりしているのは雪国からみたらおかしいに違いありません。

隣の公園では水道が凍っていたのに気が付き、ずいぶんと久しぶりに水道が凍るのに驚きましたが、我々の子供の頃にはそんなことは良くあった記憶があります。当時はアスファルトも少なかったので学校の行きには霜柱をざくざくと踏みながら学校に出掛け、帰りには溶けた霜柱がぬかるんで長靴がどろどろになってしまったのでした。

 大人になると雪はちっともうれしくなくなるのは悲しい事で、都会では良い事は一つもなく、雪が降り出すと明くる日のことをついつい考えて気が滅入るのは大人になってしまったと言う証なのでしょう。
しかしながら雪が降るのは美しい光景です。暮らしと関係なければ良いのですが残念ながらそうは行かないのが現実です。
春になるまでにまだ1回ぐらいは雪に見舞われそうですが我慢の冬があって春が待ち遠しいと言うことなのでしょう。

 改装も進み2月中旬には工房も竣工と成りそうでが、新装となった和室におひな様を飾れるかと思うと心の中がぽっと灯がともったような思いになります。早く菜の花や桃を飾りたいと待ち遠しいです。
その前に節分があるので今年は年男にがんばってもらい福の神を呼び込めるように豆まきをやることにしましょう。