2013年9月3日火曜日

9月の歌舞伎座で





「創立記念祭」が終わった明くる2日は、思いもかけず歌舞伎座にお誘いを頂きまして昼の部を観に行きました。まだまだ夏日の気温が続く中、日中は暑さを忘れて歌舞伎座の中で過ごしました。


 今年のこけら落としは4,5,6月と何度も歌舞伎座へ足を運び堪能しましたのですこしの間歌舞伎見物もお休み状態でした。そして三津五郎さんのご病気などのニュースもありがっかりしていましたが、やはり2ヶ月ぶりの歌舞伎座はいいものです。
 このところ何度も以前に観た演目を繰り返し観る事が多かったのですが、初めて観た演目「新薄雪物語」はとても面白く興味深く楽しい舞台でした。
 中村勘九郎さんと七之助さんは若さの中にもどんどん上手くなって行くようです。「吉原雀」の二人の踊りは華やかでどうかすると二人とも勘三郎さんの面差しが見られ、又勘九郎さんの声も勘三郎さんに似てきたと思われました。
 
 三津五郎さんのご病気で少し心配していた歌舞伎界も、若手は着実に育っているのだと海老蔵さんや松緑さん 染五郎さんの活躍も含めて実感した日でした。
 客席も暑い中でもずいぶんとお若い方々が着物姿でいらしているのを見て嬉しい限りです。お誘い下さいましたKさんも絽塩瀬の黒の帯で夏の花を乗せて走る帆かけ船の模様がきりっとしてよくお似合いでした。かなり昔に染めた帯を歌舞伎座で眺められるのは感慨深くもありました。



 暑いとは言え日が段々と短くなっていく気がします。これからはますます着物が着易い日々となるでしょう。9月の装いに関する質問やお問い合わせがとても多く寄せられています。袷に入る前の9月は組み合わせも様々です。
 9月に着られる着物や帯を悩まずに楽しんで見ましょう。初秋は秋の入り口です。爽やかに装いましょうか。