2012年6月11日月曜日

夏の着物に想う



 夏の会も中盤になり残り1週間となりました。会期中に東京も梅雨入りとなり、降るかと思えば晴れたりまた朝夕に気温の差もあり定まらない天候に一寸外へ行くにも空を見上げてしまいます。
 それでも会期中に訪れて下さる方々との出会いに楽しい時を度々持てることに喜びを感じています。雨の中、着物でいらして下さる方にはお礼を言いたくなってしまいます。


 夏の着物の素敵さは着た人でなければ分からないでしょう。得も言われぬ贅沢感と満足感を自分自身に感じるものなのです。
 夏の着物の素材感は豊富です。先人が高温多湿である日本の夏をどのように凌いで来たのか、その素材の種類を思えば各地にあっていかに様々な反物の織り方に創意工夫があったかと感心するのです。繊細で複雑な美意識を持っていた昔の人たちには驚くばかりです。

また夏の着物にはモチーフとなる題材もより夏のおしゃれ感を色濃く感じさせます。日本人の持つ美意識があるのです。日本の夏の夏の魅力を着物から感じ取る人が一人でも増えてくれれば良いのにと六月に入ってから毎日思う日々が続いております。