2013年1月1日火曜日

巳年は蛇の様に


 明けましておめでとうございます。ついに平成25年になりました。

昨年は改築のあおりで約半年しか仕事が出来ずにいましたが、リニューアルオープン後は怒濤の様にと言っては大げさですが、それに近いほどの勢いで仕事をこなしましたから31日は気の抜けたようになってしまいました。
  今朝からは平成25年になったのだなと言う実感が湧き始めて来ました。 テレビは戦後からの昭和の歴史を繰り返し放映することが多いですが、まさに私が生きて来た時代がそのまま投影されているようで特に昭和の映像を見るとずいぶんと遠いことのように言われていますが、私に取っては瞬きをしていた時間ほどにしか思えません。
  さて今年は巳年ですが蛇は縁起の良い生き物とされていますので蛇にあやかりその動きのようにくねくねと地べたを這うように動き、ときに鎌首を持ち上げて獲物を狙うがごとくに蛇行しながらも決して油断せずに時に敏速に動きたいと思っています。
  何度も脱皮出来る蛇の様に私も古いしがらみを時々は脱ぎ捨て新しい体となり蛇の様にあまり物が見えなくても温度で色々と感知するようにアンテナを張りながら蛇の歩みで突き進む年にしたいと思っております。
 最もアンテナなんていう言葉はすでに古くて今は光なのでしょうか。 IPS細胞もネズミでの実験を見る限りでは素晴らしい事が期待出来そうですから、もう少しの間医学の進歩も見届けていたいものです。

  昨年暮れに訪れたお客様の所の可愛らしいお嬢さんが大昔に私がそのご親戚に作った7歳のお祝い着を秋に着て撮られた写真を拝見させてもらいました。
  そしてそのお宅のお祖母様に成人式にまた彼女の為に創って欲しいと頼まれました。 「はい、分かりました」とは答えたもののあと、13年後と思うとかなり強い気持ちで仕事に取り組まないと大変だと思いました。
 似たような事を頼まれているお客様が数人は現在いらっしゃるので現在小学生や中学生の方々の成人式の為の振袖制作のためには、よほど心も体も健康で今後も暮らさなくてはの思いを強く感じました。
 明日の事は分からない時代ではあるのでこれは自分自身が強い信念を持たないと乗り越えては行けないと新年をを迎えた今日はまた決意を新たにするばかりです。
 やはり蛇にあやかり何度も脱皮して進んでで行くしかありません。しかし蛇はその命が尽きるまで何回脱皮して行くのでしょうか。その生態はよく分かりませんが知らない方が今の私には良いかも知れません。 着物を通じて少女たちの成長を一緒に味わえる仕事に携われる幸せを天職と素直に感じる年齢になりました。
 大きな天災が起きませんように私の知る全ての人が穏やかに暮らせる年でありますように心から念じて止みません。皆様 本年もあらた工房をどうぞよろしくお願いします。